2013年6月6日木曜日

もっと、ユルく。クリエイターコミュニティを8ヶ月運営して思った事

(この記事は本条靖竹ブログに投稿された記事です)
「2Dクリエイター友の会」という有料コミュニティを開始して、8ヶ月あまりが過ぎました。
いろいろなことがあったな~と感慨深いです。会員は300人ちょっとまで増え、今は安定傾向。最近はこの前後の人数を定員にしようかなと思っています。
おかげさまで会員の方には「モチベが上がる」「勉強になる」と好評で、コミケ時の大規模オフだと参加者は100人を越えます。
僕のいる東京だけでなく、最近は大阪や名古屋でも会員が自主的にオフ会を開催している。素晴らしいですね。
Facebookやチャットでの交流も、CGの添削あり、仕事への心構えや技術への相談あり、プロアマ混在したゆったりしたチャットでのおしゃべりもあります。
人材募集も活発で、同人だけでなく商業の依頼をものにする方も増えているようです。
総じて、「めちゃくちゃ濃度が濃い」と感じています。僕が個人的に参加している他の有料サロンに比べてもそうではないかな、と。
その理由は、「二次元系のクリエイター達自身が持つ求心力」なのかなとも思います。濃い人のまわりには、濃い人が集まるというようなね。
フリーランスや業界人の比率がとても高いのも特徴ですね。僕が声をかけて誘った人もいるし、ご自分から興味を示されて入会した業界人も多いです。
こういうコミュニティのニーズがあったんだなと思いますし、別の業界の方からも応援のメッセージをいただく事が多く、身が引き締まります。
僕もこのコミュニティで「この人面白い!」という方とたくさん知り合えて、世界が確実に拡がりました。
SherbetSoftでの仕事も、コミュニティ内で人材を求めることがほとんどになってきています。
すでに一人新卒を採用しておりますし、会員のフリーランスの方に、外注として依頼している案件もあります。
コミュニティのつながりがあると、どんな人なのか採用前に把握できるし、心理的に仕事が振りやすいんですね。「いつでも繋がってる感」があるので。
退会者は割合的にはとても少なくて、下方硬直性があると思いました。月に数人くらい退会し、月に十人くらい入るイメージ。(再入会は歓迎ですので、いつでもどうぞ。)
月によってばらつきはあるのですが、一気にがくっと人が減ることはないなと。
ただ積極的に発言していかないとどうしても受け身になり、つながりを実感したり、楽しさを得にくいのはあらかじめ想定した通りではあります。
どうしても馴染めない方は、ほとんどの場合は自分からやめます。だから滅多に荒れない。それが「有料」であることのメリットなんですね。
この半年あまり、入退会や規約の整備などの事務だけでなく、クリエイターコミュニティの代表として自分に求められていることは何か、常に考え、行動してきました。
それまでは自分の作品を作り、ブランドを成長させることを考えていれば良かったのですが、今度は「皆のために何ができるのか?」考えないといけなくなってきたのです。
これまでやってきたことを、列記してみます。
・何度かのオフ会主催
・公式ニコ生配信による告知活動
・20ものサブグループ(分科会)設置(なかには「物々交換」なんてのも)
・チャット部屋の設置。いつでも誰かがいる感じで、時々大盛り上がりします。
・会員向けニコ生配信によるオンライン読書会
・共同制作フレームワーク(労力的にはこれがいちばん重いです)
・Amazon共同倉庫サービス
・Kindle・電子書籍研究会(これは立ち上げたばかり!)
・児童ポルノ法改正案など、表現規制への意見表明の取りまとめ
・クリエイター通信(友の会等で知ったクリエイターをお呼びして対談する、ニコ生無料公開放送)
それぞれ、「クリエイターの今後の生活のためになること」を必死で考えた末のプロジェクトです。
半年間ちょっとで、本業のゲーム制作をしつつこれだと、相当しんどかったな~という感じもします。
毎月会費をいただいていることもあって、「もっと皆に有意義なことをしなくては」と必死でした。
そんな中、「ちょっと動きすぎじゃないかな?」と思うようになってきました。
もしかしたら強迫観念だったかもしれない。何かやらなきゃ、とね。
「肩肘を張ると、皆も疲れるのではないか」とふと思ったのです。
実は会員が求めていることはそういうものばかりではないのかもしれない。
目線を移して他の有料サロンを観測すると、もっとまったりしてて、それで不満が出たり退会者が続出してるわけでもないんですよね。
カリキュラムぎっちりの学校はしんどいですよね。人はリラックスするために、人とのつながりを楽しむために来ているのかもしれない。
「早くプロにならなければ」「もっと市場のニーズに対応しなければ」という真摯な姿勢はサポートしたいのですが、そればかりではちょっとしんどいのではないか。
…そんな仮説を立てて、これから検証してみたいと思っているところなのです。
「ちょっと相談したいときに、みんながいる」。そんなユルくて暖かい場であった方が良いのではないかな、と感じています。
ただでさえ皆、普段の仕事にコミケに、と忙しいのですしね。
この仮説の検証結果については、今後このブログでもお伝えしたいと思っています。
そんなわけで、これからは少し、ユルくなって力を抜こうと思っています。
クリエイターのためになるような、当面必要なサービスはあらかた整備したと思う。
これからは実験的なことを、それをやりたいという人と一緒にしていきたい。
たとえば、Kindleでの電子書籍出版。(小説アンソロジーの企画を準備しています)
たとえば、エージェント制度を新設して、外部の企業や公共団体から会員への依頼(イラストなど)をもらってくること。
たとえば、海外市場へのアプローチ。
そういう実験的で将来性のありそうなことをして、それで得られた知見やコネクションを会員とシェアし、勇気とか希望、チャンスの芽を一緒に感じられたら、と思うのです。
何より、そうするのが楽しそうだと思っている自分がいます。
僕自身が東京にずっと引きこもるのではなく、フットワークを軽くして、会いたいと思う人に会って、皆に紹介したり、講習会などの場をセッティングしていきたい。
そのために今、契約している賃貸物件を整理したり、モノを大胆に廃棄して身軽になろうとしているところです。
表現規制などの危険な政治的な動きにも対応しなければいけないと思うし、より「クリエイターコミュニティの代表者がやって意義のあること」に力を入れていきたいと思います。
あえてユルくすること。そして希望が見えてくるような実験にトライして、シェアすること。
人にプレッシャーを与えず、気長に待つ事。それを望む人を受け入れること。
それが今、自分に課しているミッションというやつなのですね。
その進行は、今後本条靖竹ブログや、「クリエイター通信」というニコ生コミュニティ放送で、語っていきたいと思っています。
※第三期会員は6月17日(月)で締め切ります。今後相当の期間、新規会員受付を停止しますので、入会を迷われている方はご検討をお願いします。
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